GoHighLevelのカスタムオブジェクトを使う前に知りたい、向く場面と向かない場面

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カスタムオブジェクトとは何か

ゴーハイレベル(GoHighLevel)のCustom Objects(カスタムオブジェクト)は、お客さま(コンタクト)、会社、商談といった最初からある記録の種類とは別に、自分の仕事に合わせた新しい記録の種類を作る機能です。公式ヘルプでは、物件、ペット、案件、契約などが例に挙がっています。

カスタムオブジェクトには、それぞれ専用の記録と項目があり、ほかの記録との結びつけ(Associations)ができ、ワークフローなどの自動化にも対応しています。カスタムフィールドがお客さまの記録に欄を足すものだとすると、カスタムオブジェクトは記録の種類そのものを増やすもの、と考えるとつかみやすくなります。

向いている場面(小さな会社の例)

ヘルプでは、人や会社ではない物を、何件も同じ形で記録したいとき、また、ほかの記録と結びつけて扱いたいときに向いているとされています。1人のお客さまが複数のペットや物件を持つ、といった関係も扱いやすくなります。

  • たとえば、動物病院なら「ペット」を作り、種類や予防接種の記録を持たせて、飼い主のお客さまと結びつける
  • たとえば、不動産会社なら「物件」を作り、価格や状態、所在の項目を持たせて、買い手や売り手と結びつける
  • たとえば、工務店なら「工事の案件」を作り、お客さまや商談と結びつける

どの例も、お客さま1人に対して物が複数ある、という形です。お客さまの記録に欄を足すだけでは、2匹目のペットや2件目の物件を同じ形で持たせにくいため、別の種類として持つ意味が出てきます。

カスタムオブジェクトにするか、カスタムフィールドで足りるかを決める目安の例

小さな会社で新しい項目を追加するとき、カスタムオブジェクトを作るべきか、既存のコンタクトにカスタムフィールドを足すだけで十分かを迷う場面は少なくありません。判断に迷ったときは、以下の目安を参考にします。

  • 1人に対して1つだけ持つ情報の場合(例:顧客ごとのメインの担当者、固有の紹介コード): コンタクトにカスタムフィールドを足すほうが向いています。
  • 1人に対して複数存在し、それぞれに個別の項目や履歴を持たせたい場合(例:顧客が所有する複数の不動産物件、過去の契約ごとの詳細): カスタムオブジェクトが向いています。
  • ほかのデータと関連付けて、特定のワークフローやレポートで独立して追跡したい場合: カスタムオブジェクトが適しています。

このように、データの持ち方や管理の粒度に応じて適切な機能を使い分けることで、システムの複雑化を防げます。1人に1つで足りる項目の作り方は、GoHighLevelのカスタムフィールドの作り方と使い方【顧客管理を仕組み化する基本】に書いています。

作る前に紙に書き出す項目の表の例

カスタムオブジェクトは一度作成すると、内部の名前や顔になる項目を後から変更できないため、実装前の設計が重要です。事前に紙やノートに書き出し、構造を整理するための表の例を以下に示します。

  • オブジェクトの単数名・複数名: 例:Property / Properties
  • 顔になる項目(Primary display field): 例:物件名
  • 持たせたい主な項目: 例:販売価格、所在地、築年数、契約状態
  • 結びつける対象: 例:コンタクト(買い手・売り手)

このようにあらかじめ項目を整理しておくことで、作成後の手戻りや設定ミスを防ぐことができます。お客さまの一覧を取り込むときの準備は、GoHighLevelへお客さまの一覧をCSVで取り込む手順と、その前に決める3つのことに書いています。

向かない場面

ヘルプには、使わないほうがよい場面もはっきり書かれています。

  • 最初からある記録の種類で足りるとき。コンタクトや会社、商談には、カスタムオブジェクトでは使えない機能もあります
  • 一斉メールや配信など、お客さま向けの連絡の機能を使いたいとき。これらにはコンタクトでしか使えないものがあります
  • 今ある記録と同じ内容を写すだけのとき。データの食い違いや混乱のもとになります
  • メモやタスクの代わりにするとき。かえって複雑になります

同じお客さまの中で分け方を変えたいだけなら、カスタムオブジェクトではなくスマートリストで分けるように、とヘルプは勧めています。たとえば、イベントの参加者に案内や後追いの連絡をするのが目的なら、コンタクトのほうが向いています。商談の段階の決め方は、GoHighLevel(ゴーハイレベル)の商談とパイプラインで何ができるか。段階の決め方と作り方に書いています。

作り方の流れ

作ったり直したりできるのは、サブアカウントの管理者だけです。ふつうの利用者は見るだけの権限になります。

  • 「Settings」から「Objects」を開き、「Add Custom Object」を押す
  • 単数の名前(例: Pet)と複数の名前(例: Pets)を入れる
  • 内部の名前と、記録の顔になる項目(Primary display field)の表示名を確かめる
  • アイコンと説明を入れ、「Create Custom Object」で作る

内部の名前と、顔になる項目は、作った後に変えられません。名前は作る前に決めておきます。

小さく試すときの手順の例

新しい仕組みを本番環境へ一気に導入するのではなく、安全に進めるための小さく試す手順の例を挙げます。

  • まずはテスト用のサブアカウント、あるいは影響の少ない環境を用意します。
  • 書き出した項目のうち、最小限の項目(例:物件名と価格のみ)に絞って1つだけカスタムオブジェクトを作成します。
  • テスト用のコンタクトを1人作成し、作成したカスタムオブジェクトのレコードと正しく結びつくか手動で確認します。
  • 関連する簡単なワークフローを1つ組み、意図したタイミングでデータが連動するかを検証します。

このようにスモールスタートで動作を確かめることで、予期せぬトラブルを防ぎ、本番に移すときに迷いにくくなります。

作った後にできること

作ったカスタムオブジェクトには、項目を足し、ほかの記録との結びつけと、その呼び名(ラベル)を決められます。ヘルプでは、スマートリスト、一覧の表示、詳しい絞り込み、フォーム、アンケート、レポートやダッシュボード、タスクなどで使えると案内されています。

ワークフローでは、カスタムオブジェクトの記録そのものを起点にした流れを作れます。記録が作られた時や変わった時をきっかけに、関連する記録を作る、直す、項目を空にする、といった動きを組めます。

一方で、メールの一斉配信、SMSの一斉送信、会話の画面、カレンダー、支払いや請求などは、ヘルプの対応表で使えない側に入っています。使いたい機能が対応しているかは、作る前に確かめておきます。

つまずきやすい所

  • カスタムオブジェクトを消すと、記録、結びつけ、ワークフロー、項目までまとめて消え、戻せません
  • 項目を重ならない値に限る設定(ユニーク)を後から外すと、もう一度ユニークに戻すことはできません
  • 全プランで使えますが、1つのサブアカウントで作れる数には上限があります。思いつくままに増やさず、本当に要る種類に絞ります

最初の一歩

まずは紙の上で、自分の仕事で「お客さまとは別に、何件も管理している物」を書き出します。ペット、物件、車、機械、契約などが当てはまるかもしれません。そのうち1つだけを選び、項目を少なめに絞って試しに作り、お客さま1人と結びつけてみます。使いながら、本当に別の種類にする必要があったかを見直すと、作りすぎを防げます。

よくある質問

  • Q. カスタムオブジェクトを削除した場合、関連するデータは復元できますか?
    A. カスタムオブジェクトを消すと、記録、結びつけ、ワークフロー、項目までまとめて消え、戻せません。消す前に、本当に要らないかを確かめてください。
  • Q. 一度作成した内部の名前や顔になる項目は後から変更できますか?
    A. 内部の名前と顔になる項目は、作った後に変えられません。作る前に決めておいてください。
  • Q. 一斉メールの配信などには使えますか?
    A. メールの一斉配信、SMSの一斉送信、会話の画面、カレンダー、支払いや請求などは使えない側に入っています。

まとめ

カスタムオブジェクトは、お客さまとは別の物を記録の種類として持てる機能です。向いているのは、同じ形の記録が何件もあり、お客さまや商談と結びつけたいとき。向かないのは、コンタクトやスマートリストで足りるときや、配信の機能を使いたいときです。作った後に変えられない所が多いので、名前と項目を先に決めてから作り始めてください。

※画面の名前や項目は更新で変わることがあります。お使いのプランや設定によって表示が違う場合もあるため、設定の前に最新の管理画面と公式ヘルプで確かめてください。

この記事で確かめた公式の説明

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中山博之(ニタ)/ニタ@AIと会社を経営する55歳
会計ソフト会社に29年、社長業は19年目。中小企業の現場で生まれた仕事の仕組みを、AI時代向けに作り直しています。

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この記事を書いた人

(株)トレジャーハンティング、アイ・シー・エス通商(株)、(株)ヒミコ代表取締役。15年以上、自社のネット集客を手掛けてきた実績をもとに、ネット集客コンサルティングを行ってきた。現在、GoHighLevelを使ったGoogleマップレビュー代行を中心に活動している。

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