開発費ゼロで自社SaaSを立ち上げてみた。コードが書けない55歳社長の実践記【GoHighLevelホワイトラベル】
結論から言います。
やってみたら、本当にできました。
この記事はもともと、2025年2月に「中小企業がお金をかけずに、ノーリスクでSaaSビジネスを立ち上げる方法」というタイトルで公開した理論記事でした。
正直に白状します。
あのときの僕は、まだ自分のSaaSを持っていなかった。
GoHighLevel(ゴーハイレベル、以下GHL)の仕組みを調べ尽くして、「理屈の上ではこうなるはずだ」と書いた。いわば評論家の記事だったわけ。
あれから1年ちょっと。
僕は実際に、自社ブランドのSaaS 「GIFTED HUNT(ギフテッドハント)」 を立ち上げました。
そして、初めてのお客様から正式にお申し込みをいただきました。
だからこの記事は、リライトというより「答え合わせ」です。
理論通りだったこと。
理論と全然違ったこと。
両方、包み隠さず書きます。
1年前の僕が書いていたこと
旧記事の骨子はこうでした。
- 中小企業は下請け構造と売上の頭打ちで苦しんでいる
- 自社開発なら数千万円かかるSaaSが、GHLのホワイトラベル機能なら月額497ドルで持てる
- だからノーリスクで新規事業になる
方向性は、間違っていませんでした。
ただ、威勢のいい収益試算も載せていました。「顧客5社で月80万円の利益」みたいなやつ。
机上の計算です。
(評論家って、気楽なもんです)
実際にやってみて分かったのは、難しいのは仕組みじゃなくて「誰に、何を、いくらで売るか」の設計だということ。ここから、その実物をお見せします。
そもそもホワイトラベルとは何か
初めての方のために、30秒だけ説明します。
GHLは、CRM・メール配信・予約管理・サイト制作・自動化を1つに統合した、月額97ドルからのオールインワンツールです。米国発で、世界中の代理店が使っています。
そして上位プラン(SaaS Proプラン・月額497ドル)には、ホワイトラベル機能があります。GHLのロゴを全部消して、自分の会社のブランド名・独自ドメインで、まるごと「自社のソフトウェア」として販売できる仕組みです。
アメリカでGHLのSaaS販売を実践しているある起業家は、これを「WindowsやWordPressをホワイトラベルするようなもの」と説明しています。土台のOSは借り物でいい。その上にどんな仕組みを載せて誰に届けるかが、売り手の腕の見せどころだ、と。
つまり僕のような、コードが1行も書けない文系の経営者でも、自社SaaSのオーナーになれる。
ちなみに僕は55歳です。
プログラミングの勉強を今から始める気は、正直ゼロです。老眼で画面を見るだけでも目薬が手放せないのに、コードなんて書いてられない。
それでも、SaaSのオーナーにはなれた。
道具の側が、こちらに合わせてくれる時代になったということです。
これが理屈です。
ここまでは1年前の記事の通りでした。
僕が実際に立ち上げたもの:GIFTED HUNT
僕の会社が立ち上げたのは「GIFTED HUNT(ギフテッドハント)」というSaaSです。
設計で一番時間を使ったのは、機能ではありません。
「誰の、どんな痛みに売るか」 です。
ターゲットは「クライアントワークに追われる代行業者さん」
僕が選んだお客様は、HP制作・SNS運用代行・広告運用代行といった、クライアントワーク系の代行業者さんです。
彼らの痛みは、はっきりしています。
クライアントが増えるほど、打ち合わせ・タスク・約束事が増える。
記録は散乱する。対応は遅れる。
「頼んだこと、忘れられてない?」とクライアントに思われる恐怖と、常に隣り合わせ。
真面目な人ほど、期待を超える仕事をしようとして、疲弊していく。
この「セルフマネジメントの崩壊」に対して、GIFTED HUNTはこう提案します。
しゃべるだけで、打ち合わせの記録がAIで自動的に蓄積されるコックピットを、月3,000円で持ちませんか?
オンライン会議はNotta(ノッタ)、対面はGoogleレコーダーで録る。文字起こしがGIFTED HUNTに自動で溜まっていく。「言った言わない」「進捗が見えない」が、一気に片付く仕組みです。
料金は月3,000円から
料金プランは3つにしました(税込表記)。
| プラン | 月額(税込) | 位置づけ |
|—|—|—|
| ライト | 3,300円 | 入口のプラン |
| ベーシック | 6,600円 | 中間プラン |
| プレミアム | 16,500円 | GHL本家の直接契約(約97ドル)と同水準・日本語サポート付き |
月3,000円。ランチ3回分です。
高額なコンサルもコーチングも付けない。「今日から実務がラクになる道具」として、すっと入ってもらう価格にしました。
本当の設計図:お客様が「卒業」しても儲かる仕組み
ここが、この記事で一番お伝えしたいところです。
普通のSaaSは、解約されたら売上ゼロです。
でも僕は、お客様の成長を4段階で設計しました。
- 代行業者さんが、自社の業務効率化のためにGIFTED HUNT(月3,000円)を導入する
- 使っているうちに、土台であるGHLというプラットフォームの実力に気付く
- 代行業者さんが「自社用に」GHL本家と直接契約する(僕の紹介リンク経由)
- 代行業者さんが、自分のクライアントにもGHLを提供する「GHL代行業」を新規事業として始める
ポイントは段階3です。
GHLには紹介制度があって、僕の紹介経由で本家と契約が生まれると、紹介報酬40%(さらにその先の紹介にも5%)が継続的に入る構造になっています。
つまり、GIFTED HUNTを解約して本家に「卒業」されても、失注じゃない。
むしろお客様が成長して、自分のクライアントを増やすほど、こちらの報酬も積み上がる。
お客様の成功と、僕の売上が、ケンカしない設計。
1年前の理論記事には、この視点がスッポリ抜けていました。「自社SaaSで月いくら儲かるか」しか見ていなかった。実際に作ってみて、フロント商品(自社SaaS)とバックエンド(本家への送客)の二階建てこそが本体だと分かったのです。
実際に、現場で何が起きたか
理屈はもういいですよね。実例をひとつ。
僕の身近なコミュニティで、実際に生まれた事例です。
あるLP制作の職人さんがいました。腕は超一流。でも、クライアントワークの激務に加えて、新規の見込み客対応——DMでのヒアリングや日程調整——に追われて、深夜まで働く日々。
そこにAIシステム構築が得意な仲間が加わって、GIFTED HUNT上に「アポ自動化」の仕組みを組みました。
やったことは3つだけ。
- 予約リンクのワンタップ化:DMで相談が来たら、候補日を手打ちするのをやめて、専用カレンダーのURLを1つ送るだけにした
- 事前ヒアリングの自動化:日時を選ぶと「現在の課題」「目指す目標」の2問だけのフォームに遷移。Zoomが始まる前に相手のボトルネックが分かる
- リマインドの完全自動化:予約が入った瞬間にZoomリンクが自動発行され、前日と1時間前に自動でリマインドが飛ぶ
結果。
1件のアポに平均3往復かかっていたDMのやり取りが、リンク1つに。
月2〜3件あったドタキャンが、実質ゼロに。
「誰に返信して、誰の予定を入れたか」を脳のメモリで管理する生活が終わって、本来やるべき制作に集中できるようになった。
道具が人を救う瞬間を、目の前で見ました。
これが月3,000円の道具の上で起きているんだから、SaaSって面白いのです。
海外の先輩の話:38ユーザーから223ユーザーへ
「日本の1事例だけじゃ心もとない」という方のために、海外の先行事例も紹介します。
アメリカに、元カーディーラーの営業マンから起業した人物がいます。彼はコーダーでも開発者でもありません。GHLをホワイトラベルして自社SaaSを立ち上げ、200人以上のユーザーを獲得しました。
彼の歩みが、実に生々しい。
- もともと別のツール(Kartra)を紹介して40%の紹介報酬をもらっていたが、「GHLなら自社ブランドで売って収益を100%にできる」と気付いて乗り換えた
- 2023年1月1日、約5,000件のメールリストに向けて静かにローンチ。2週間で7〜8通のメールを送り、38ユーザーを獲得した
- オファーは月額97ドルで全機能+週次のコーチング。プランはあえて1つだけにした(複数プランにすると、下位プランの人が疎外感で離脱するから)
- その後3ヶ月、あえて告知を止めて、オンボーディング(初期設定案内)とサポートの整備に集中した
面白いのが、オンボーディングの試行錯誤です。
最初は「12日間チャレンジ」形式にした。→ 遅すぎて不評。
次は18本の動画を初日に全部渡した。→ 多すぎて圧倒され、トライアル中に解約者が続出。
最終形は、「まず6本の動画で最低限を稼働させ、残りは自分のペースで」という中間形。これが一番解約が少なかったそうです。
そしてサポートは、月額500ドルの外部サービス(Extendly)に丸ごと委託。ユーザーが200人でも2,000人でも定額で、24時間チャット対応と操作マニュアルの保守までやってくれる。
彼の結論はシンプルです。
売るより先に、迎え入れる仕組みを作れ。
僕もGIFTED HUNTの設計で、この教訓をそのまま使わせてもらっています。
1年前の記事の答え合わせ
まとめます。
理論通りだったこと
- コードが書けなくても、自社ブランドのSaaSは本当に持てる
- 初期投資は月額課金だけ。開発費数百万〜数千万の世界とは別物
- 撤退しても月額を止めるだけ。「ノーリスクで始めてローリスクで続ける」は本当だった
理論と違ったこと
- 難しいのはツール習得ではなく「誰の痛みに、いくらで売るか」の設計
- 収益の本体は自社SaaSの月額だけじゃない。本家への送客(紹介報酬40%)を含めた二階建てで考えるべきだった
- 「机上の収益試算」より、目の前の1人のお客様の業務が変わる瞬間のほうが、事業を続ける燃料になる
1年前の僕は、地図を書いた。
今の僕は、その道を歩き始めたところです。
まだ「初受注しました」の段階。行列ができているわけじゃない。
でも、評論家だった1年前とは、見えている景色がまったく違います。
理論を書くのは、机の上で3日あればできます。
初めてのお客様に「お願いします」と言ってもらうまでには、設計のやり直しと、値付けの迷いと、身近な人への説明の繰り返しがありました。
だからこそ、断言はしません。実験の途中報告として受け取ってください。
ただ、「開発費ゼロで自社SaaSを持つ」という入口が本物だったことだけは、僕の体で確認済みです。
まず、あなたが今日できること
2つ、用意しました。
その1:GHLを自分で触ってみる(14日間無料)
自社SaaSの土台になるGHL本体は、14日間無料で試せます。
まず自分の会社の集客・顧客管理に使ってみて、「これを自社ブランドで売れるのか」を肌で確かめるのが最短ルートです。
その2:僕に直接聞く
「うちの業種でもSaaS事業になるのか?」
「GIFTED HUNTの中身を見てみたい」
そんな方は、こちらからどうぞ。実際に立ち上げた本人が、机上の空論抜きでお答えします。

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