縦軸に部屋番号。
横軸に日付。
部屋ごとの帯で、「いつから、いつまで利用されているか」を表示する——。
ホテルの予約管理でよく見かけるガントチャート型の画面を、賃貸マンションの空室管理に応用した事例です。

空室表は、なぜエクセルになりがちか
賃貸マンションやアパートを管理する会社では、「どの部屋に、誰が、いつからいつまで入居しているか」を管理することが日常業務の中心になります。
一方で、専用システムを導入するほどではない管理戸数の会社では、この管理をエクセルの空室表で行っているケースが少なくありません。
エクセルで運用すると、いくつか共通した課題があります。
- 更新した人のPCにしか最新の情報がない(事務所へ行かないと最新の状況が分からない)
- 「短期契約」「修繕中」「内見不可」といった中間状態を表現しにくい
- 部屋の情報と入居者の情報が別々に管理されている
仕組みの中身——部屋を「商品」として登録する

このケースでは、GoHighLevel(GHL)のRentals(レンタル管理)機能を利用しました。
もともとは貸会議室や宿泊施設向けの機能ですが、賃貸物件の管理にも置き換えて利用できます。
| Rentalsの概念 | 賃貸管理での意味 |
|---|---|
| Listing(掲載枠) | 101号室、102号室……の1室ずつ |
| Booking(予約) | 契約期間。短期契約も同じ仕組みで期間を短くするだけ |
| Blocked(ブロック) | 修繕中・原状回復中・内見不可 |
| 顧客カードとのひも付け | どの部屋に誰が入っているか |
月表示へ切り替えると、縦軸が部屋、横軸が日付のタイムライン表示になります。
入居中は長い帯、短期契約は短い帯、空室は何も表示されない空白、修繕中などはブロックの帯として表示されます。
この4つの状態を、1画面で確認できます。
【スクショ挿入位置①: Rentalsの月表示画面。複数の部屋の帯が並んでいる状態。物件名・サブアカ名をマスキング・入居者表記はコード+イニシャルのまま】
帯をクリックすると、そのまま入居者の顧客カードを開けます。
「この部屋には誰が入居していたか」という確認から対応履歴まで、画面遷移は2回です。
実際にやってみて分かったこと(正直に)
実際に検証した中で分かった点も、そのまま記録しておきます。
- 料金の円表示は設定が2段階です。会社全体の通貨設定だけでは反映されず、Rentals側の支払い設定にも通貨指定が必要でした。両方をJPYに設定することで、「月額◯円」と表示されます
- 年単位の長期契約は、1本の予約として登録しづらい場面がありました。1年ごとに分割して登録すると、画面上では連続した帯として自然に表示されます。そのため、長期契約は分割登録で運用する方法が現実的でした
- 個人情報への配慮として、画面上の表示は入居者コード+イニシャルのみにしています。氏名など、個人を特定できる情報は表示していません
空室管理が「経営の数字」につながる

この画面の価値は、見やすさだけではありません。
月の途中や月末に翌月の入退去予定を整理すると、その時点で翌月の入居率と家賃収入の見込みも把握できます。
空室の帯が長く残っている部屋は、そのまま機会損失を表しています。
「どの部屋を、いつまでに埋める必要があるか」を、感覚ではなく画面を見ながら判断できます。
空きが出たタイミングで、順番待ちの方へ案内を送る仕組みについては、別の記事で取り上げます。
この実装は、検証用の環境で架空データを使って動作確認したものです。
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この記事は、GoHighLevel導入シナリオ集(全20本)の1本です。

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