介護・福祉の現場では、記録はいつ書かれているでしょうか。
多くの場合、「業務が終わったあと」です。
面談を終え、送迎を終え、一日の支援を終えたあとに、記憶を頼りに記録を書く。
書き終わる頃には定時を過ぎていることも少なくありません。
記録が大切であることは誰もが理解しています。
それでも、記録を書くための残業が当たり前になっている現場は多くあります。
この構造は、おそらく全国共通です。
このケース(静岡のある介護・福祉事業者)では、その順番を逆にします。
「記録はあとで書くもの」ではなく、「その場の録音から自動で生まれるもの」として設計します。

設計——録音ボタンが、記録の始まりで終わり

- 面談・申し送り・商談を、スマホの標準録音アプリで録音する(専用機材は使いません)
- 録音データを音声認識AIが自動で文字に起こす
- 起こした文字が、その利用者さん・お客様の記録(顧客カードのメモ)として自動保存される
現場で行う作業は、録音ボタンを押すだけです。
「あとで書く」という作業そのものがなくなります。
費用の話を正直に
音声の文字起こしは、以前であれば専門業者に依頼する仕事でした。
いまは音声認識AIの実費が1時間あたり数円〜数十円の水準です。
そして、この設計で重要なのは、「人数課金ではない」という点です。
相談員が5人でも20人でも、費用が発生するのは処理した音声の分数だけです。
「1人あたり月額いくら」のツールを人数分契約する仕組みとは異なり、拠点や人員が増えても費用はほとんど増えません。
多拠点で運営する事業ほど効果が出やすい設計です。
記録の質も、実は上がる

自動文字起こしによる記録には、手書きの記録にはない特徴があります。
- その場の言葉がそのまま残る。 記憶を頼りに要約した内容ではなく、実際のやり取りを記録できます
- 検索できる。 「あの話はいつの面談だったか」を、キーワード検索ですぐに見つけられます
- 時系列に並ぶ。 顧客カードの上で、面談記録・支援メモ・書類が1本の流れになります
もちろん、文字起こしは完璧ではありません。
固有名詞の誤変換は発生します。
そのため、この設計では文字起こしを「正式な記録の下書き」と位置づけます。
ゼロから書くことと、下書きを修正することでは、かかる時間がまったく違います。
この時間差こそが、この仕組みの大きな効果です。
個人情報の扱い(この設計の前提)
面談の録音には、健康状態や家庭の事情などの情報が含まれます。
そのため、この仕組みでは、扱う音声の範囲を最初に決めます。
要配慮の内容を含む面談は対象外とする、または施設内で完結する処理方式を選ぶ。
「便利だから全部」をやらない。
これが福祉分野で仕組みを設計する際の基本的な考え方です。
この仕組みは設計段階です。
これから自社で構築する過程も、この連載で公開していきます。
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この記事は、GoHighLevel導入シナリオ集(全20本)の1本です。

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